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根管治療
マイクロスコープを使用した根管治療
「むし歯が悪化して、歯を抜くしかないと言われた」
「神経を取ったのに、痛みが取れない」
「神経を取っているのに、歯茎が腫れる」
「何回も根の治療をしているのに、再発してしまう」
こういった歯の悩みやトラブルを抱えている患者さんはいませんか?
そんな方におすすめなのが、「マイクロスコープ根管治療」です。マイクロスコープという歯科用顕微鏡を用いた治療を行う事で、保険治療(肉眼での治療)では残すことが不可能だった菌や、むし歯に侵されてしまった歯を助けられる可能性が圧倒的に高くなります。
その為、当院では、ほぼすべての患者さんに「マイクロスコープ高度根管治療」をすすめています。
それは圧倒的に、成功率が保険治療よりも高いからです。我々はもう、肉眼での根管治療は行いたくないのです。
マイクロスコープを用いた根幹治療症例動画
歯の神経の治療を行う前に・・・
根管治療の目的は、細菌感染によっておこる根尖性歯周炎(根尖病変)の予防と治療です。
根尖性歯周炎の治療は、現状の日本の保険制度での治療の場合、成功率が30~50%程度と極めて低いのが実情です。
【保険治療の成功率が低い理由・・・】
・歯の神経は複雑で非常に細かく、肉眼レベルではきれいにする事が出来ない
・無菌的な状態で根管治療を実施していない
・根管治療後、封鎖性の良い材料が保険治療で使用出来ない
可能な限り、成功率を上げる治療法を選択し、再治療を行わない
日本の保険制度の根管治療は、材料・時間ともに制限がある為、どうしてもレベルの高い治療はできません。それは成功率で表れています。
ご自身の歯の治療に50%にも満たない治療をしたいと思いますか?
特に、過去に一度でも治療が行われた歯は再治療の際に根管治療が必要となる事が多いです。過去の治療で弱っている歯に適切な治療を行わなかった場合、次に何かトラブルが起きた時には抜歯となる事がほとんどですので、治療方法の選択は慎重に行って下さい。
もちろんいくら最先端の根管治療でも成功率は100%ではありません。歯にヒビが入っていたりそもそも歯質というご自身の歯の部分が残っていなければ治らないケースもあります。しかし選択する治療により90%の成功率を得ることができます。
具体的には、下記の特殊器具を使用する事でご自身の歯の寿命を延ばすことができます。
【マイクロスコープ】
マイクロスコープを使用する事が最大のポイントです。歯の中を20倍に拡大して治療を行うことができます。
アメリカの根管治療では当たり前の器具です。日本ではまだ3%程の歯科医院にしかありません。
【ラバーダム】
ラバーダム防湿を行い、唾液や細菌の侵入を防ぎ無菌的な状態を作ります。
(ラテックスアレルギーの方はお申し出ください)
【MTA・バイオセラミックス】
MTA・バイオセラミックスは、封鎖性が高く薬効がある特殊薬剤です。
健康保険では認められていませんが、非常に優れた材料で保険治療では治療困難な歯も救うことが出来るようになりました。
根管治療 治療レベル(予後判定)
歯の状態により、以下の5つのレベルに分けられます。 現在の歯の状態を診査・診断し、ご希望の治療方法を選択ください。
マイクロスコープ高度根管治療は、根の治療が必要なすべての患者様に選択して頂きたい有効な治療方法です。下記に記載した通り、すべての根管治療が成功するとは限りません。(成功を保証するものではありません)
しかし大幅に成功率が高くなります。
【治療レベル】
1. 外科的介入が必要になる可能性が低い:治癒率90%
2. 外科的介入が必要になる可能性がある:外科治療を併用すれば治癒率90%以上
3. 外科的介入によりマネジメント可能:再治療の根管・治癒率70%・要外科の可能性高い
4. チャレンジングー挑戦的治療:治癒率50%・マイクロ治療を行えば治癒する可能がある歯、保険診療ではまず抜歯になるケース)
5. 治療不可:垂直的歯根破折の視診・防湿不可の場合
・保険治療の成功率50%(再治療の場合30%)
・高度根管治療で治癒しなかった10%~30%の症例において外科処置を行う場合があります。
(歯根端切除術¥50,000(税別) 成功率90%)
・かぶせ物をする為の歯冠部の長さが足りない場合に、歯肉を切開し、歯を支える歯槽骨を削る処置を行う場合があります。
これにより、治療不可・長さが足りない歯もかぶせ物を入れることが可能になります。
クラウンレングスニング(歯冠長延長術) ¥50,000(税別)
治療にかかる費用と期間
※神経の治療終了後、左図のように歯の補強の為に歯の中に土台(支柱)を作ります。土台の金額は被せ物の金額に含まれています。
マイクロスコープ根管治療を行う患者様へ
~重要な注意事項です。熟読とご理解をお願い致します~
・歯の保存、耐久性は、以下の①~③の因子によって左右されます。
①残存歯質量:60% ②歯周病の重要度:20% ③根管治療の結果 :20%
マイクロスコープを使用して精密な根管治療を行ったとしても、①〜③の因子により歯を長期的に保存出来ない可能性があります。
・治療レベル1〜3はマイクロスコープ根管治療を行えば高い確率で治癒します。
しかし術中に根管の彎曲、閉鎖、クラック、治療器具の破折、穿孔等が発見された場合、最終的に抜歯を選択する場合があります。
【治療レベル】
1. 外科的介入が必要になる可能性が低い:治癒率90%
2. 外科的介入が必要になる可能性がある:外科治療を併用すれば治癒率90%以上
3. 外科的介入によりマネジメント可能:再治療の根管・治癒率70%・要外科の可能性高い
4. チャレンジングー挑戦的治療:治癒率50%・マイクロ治療を行えば治癒する可能がある歯、保険診療ではまず抜歯になるケース)
5. 治療不可:垂直的歯根破折の視診・防湿不可の場合
・治療開始後に抜歯と診断された場合は 20,000円(税抜)のみ頂戴いたします。
・治療終了後に何らかの理由(歯根破折等)により抜歯に至った場合に返金は致しかねますのでご了承ください。
・マイクロスコープ根管治療は非常に熟練した技術を要する治療ですので、担当医はお選び頂けません。ご了承ください。
・CT画像の撮影が必要です。撮影は当院のグループ診療所(町田)にて行わせて頂きます。
・術後にうずきや痛みが出ることがあります。痛み止めが効かないときはご連絡下さい。
・歯の治療は根管治療で終わりではありません。根管治療後、人工的な土台を入れ、その上にかぶせものを作ります。土台とかぶせものの費用は別途ご負担頂きます(保険適用外)
・ペースメーカーを使用中の方は治療が不可となりますのでご了承下さい。
・患者様の判断で治療を中断された場合、返金等は出来かねますのでご了承ください。
・感染予防の為ゴム手袋、ラバーダムを使用します。ラテックスアレルギーの方は必ずお知らせ下さい。
・国内未承認薬を使用する場合がございます。安全性は北米で確認されています。
・う蝕や歯周病が原因ではない口腔顔面部の痛み(口腔顔面痛:OFP)が存在します。痛みが消失しない場合、OFPが疑われますので、他科(ペインクリニック・口腔外科など)を紹介させて頂く場合があります。
・治療経過の確認の為、状態によりレントゲン撮影は複数回行います。
・治療期間中、経過観察の為に数ヶ月間を空ける場合があります。
さまざまな治療におけるマイクロスコープの有効性
マイクロスコープ顕微鏡歯科のメリットのひとつは、従来の治療では「保存出来ない」といわれた歯を保存し、機能回復(痛くなく噛めるように)出来る可能性が飛躍的に上がることです。
たとえば、歯を抜いてインプラントにする前に、「本当に抜かなければならないのか」を、きちんと診断することが可能となります。
インプラント治療やオール・セラミックスによる補綴治療、顕微鏡下根管治療、顕微鏡下歯周治療等も積極的に行なっていますが、顕微鏡を使った治療によって、「インプラントをする前に、保存出来る可能性のある歯」が数多く見出せることも事実なのです。
また、普通肉眼や口腔内カメラでは確認が難しい画像や歯の状態も、顕微鏡でみた拡大画像があれば、患者さんにも目で見て確認して頂くことが可能です。
「抜歯が必要な状況」だった場合にも、「何故残せないのか」を、患者さんに心から納得して頂けると思います。