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その不調、原因は口元かも?歯科医が教える「噛み合わせ」と全身症状7選
2025.07.10

「マッサージや整体に通っても、すぐに肩こりがぶり返してしまう」 「天気のせいか、頭が重くズーンとする日が続いている」 「しっかり寝たはずなのに、朝起きると疲れが取れていない」
もし、あなたがこのような「原因のはっきりしない不調」に長年悩まされているとしたら、その原因は意外な場所、あなたの「口元」にあるかもしれません。
「歯は噛むための道具」と思われがちですが、実は重たい頭を支え、全身のバランスを調整するための重要なスイッチの役割も担っています。 このスイッチ(噛み合わせ)がわずか数ミクロンずれるだけで、ドミノ倒しのように筋肉や骨格へ負担が連鎖し、全身の不調を引き起こすことがあるのです。
この記事では、私たち歯科医が臨床の現場でよく遭遇する「噛み合わせが原因となり得る体の不調」について、なぜそうなるのかというメカニズムを交えながら、7つのポイントに絞って解説します。 「私の不調も、もしかして?」と感じた方は、ぜひご自身の体と向き合いながら読んでみてください。
目次
- なぜ「歯のズレ」が「全身の不調」につながるのか
- 見逃さないで!噛み合わせが原因かもしれない7つの不調
- 「ストレスのせい」で片付けずに、根本原因を探そう
- 歯科医院で行うチェックと治療のアプローチ
- まとめ:体からのサインを無視しないで
1. なぜ「歯のズレ」が「全身の不調」につながるのか
具体的な症状のお話に入る前に、まずは「なぜ口元の問題が全身に波及するのか」、そのメカニズムを簡単にお話しします。
人間の頭の重さは約5kg(ボーリングの球ほど)もあります。この重たい頭を、細い首と背骨の上でバランスよく支えるために重要な役割を果たしているのが、下顎(したあご)の位置です。
もし、噛み合わせの高さが左右で違ったり、歯並びの影響で顎が正しい位置で噛めなかったりするとどうなるでしょうか? 体は無意識のうちに、首や肩の筋肉を使って頭の位置を微調整し、バランスを取ろうとします。
その結果、「噛むための筋肉(咀嚼筋)」だけでなく、つながっている「首や肩の筋肉」までが常に緊張状態(筋緊張)になり、それが慢性的なコリや痛み、さらには血流不足による不調へとつながっていくのです。 これは、いわば「24時間筋トレをし続けている」ような状態ですから、体に不調が出るのも無理はありません。
2. 見逃さないで!噛み合わせが原因かもしれない7つの不調
では、具体的にどのような症状が現れやすいのか、代表的な7つのサインをご紹介します。
2-1. 【肩こり】マッサージで治らない頑固なコリ
最も多い訴えの一つです。噛む時に使う筋肉(側頭筋や咬筋)は、首や肩を支える筋肉(胸鎖乳突筋や僧帽筋)と連携して働いています。 噛み合わせが悪いと、顎周りの筋肉が過剰に緊張し、その負担が隣接する肩や首へダイレクトに伝わります。特に「右の奥歯ばかりで噛む」といった癖がある場合、右肩だけがひどく凝るといった左右差が出やすいのが特徴です。
2-2. 【頭痛】締め付けられるような痛み(緊張型頭痛)
こめかみから頭の横にかけて、「側頭筋(そくとうきん)」という大きな筋肉があります。グッと噛み締めた時にこめかみが動くのが分かると思います。 食いしばりや噛み合わせのズレによってこの側頭筋が凝り固まると、ヘルメットで締め付けられるような鈍い頭痛(緊張型頭痛)を引き起こすことがあります。「頭痛薬を飲んでもスッキリしない」という方は、このタイプかもしれません。
2-3. 【顎の異常】音が鳴る、口が開かない(顎関節症)
これはまさに「噛み合わせの不調」のサインそのものです。 「口を開けるとカクカク音がする」「大きく開けると痛い」「顎が外れそうな感覚がある」。これらは、下顎の関節の位置がズレている、あるいは関節の間にあるクッション(関節円板)が圧迫されている証拠です。放置すると口が開かなくなることもあるため、早めの対処が必要です。
2-4. 【首・背中】姿勢の悪化と「猫背」の連鎖
噛み合わせが低い(歯がすり減っているなど)と、下顎が奥に入り込みやすくなります。すると、気道を確保するために頭を前に突き出す姿勢(前方頭位)になりがちです。 これが「猫背」や「ストレートネック」を誘発し、首から背中にかけての張りや痛みの原因となります。「姿勢を良くしようとしてもできない」のは、顎の位置が関係しているかもしれません。
2-5. 【睡眠】「朝の疲労感」は夜間の食いしばりが原因?
「たっぷり寝たはずなのに、朝起きると顎がだるい」「首が痛い」。 これは、就寝中に無意識に行っている「歯ぎしり」や「食いしばり」が原因である可能性が高いです。噛み合わせが不安定だと、体はストレスを感じて歯ぎしりをしやすくなり、その力は体重の数倍にも及ぶと言われています。これでは脳も体も休まりません。
2-6. 【歯のトラブル】原因不明の歯痛や知覚過敏
「虫歯はないと言われたのに、歯がしみる」「特定の歯だけよく詰め物が取れる」。 これは、噛み合わせのバランスが悪く、一部の歯にだけ破壊的な力がかかっているサインです(咬合性外傷)。物理的な過重負担によって、歯の根元がくびれて削れたり、目に見えないヒビが入ったりすることがあります。
2-7. 【自律神経】集中力低下やイライラ
噛み合わせの不快感は、脳にとって持続的なストレスです。 常に「しっかり噛めない」という感覚がノイズとなり、集中力を低下させたり、自律神経のバランスを乱してイライラや不安感(不定愁訴)を引き起こしたりすることがあります。「疲れやすい」「やる気が出ない」といったメンタル面の不調とも無関係ではありません。
3. 「ストレスのせい」で片付けずに、根本原因を探そう
これらの症状は、病院に行くと「ストレスですね」「様子を見ましょう」と言われてしまうことも少なくありません。 もちろんストレスも要因の一つですが、その背景に「噛み合わせという物理的な問題」が隠れている場合、いくらリラックスを心がけても根本的な解決にはなりません。
「仕方ない」と諦める前に、「歯医者さんで体のバランスを診てもらう」という選択肢を思い出してください。
4. 歯科医院で行うチェックと治療のアプローチ
当院では、単に「歯を削って終わり」という治療は行いません。まずは原因を突き止めるための丁寧な診査を行います。
- 詳細な問診: 生活習慣、寝る時の姿勢、ストレス環境などを伺います。
- 筋肉の触診: 顎、首、肩の筋肉に触れ、緊張の度合いや左右差を確認します。
- 咬合分析: 咬合紙や模型を用いて、ミクロン単位での接触状態をチェックします。
治療法は患者様によって異なりますが、
- 寝ている間の負担を減らす「マウスピース(スプリント)」
- 強く当たりすぎている箇所を微調整する「咬合調整」
- 高さの合っていない被せ物の「やり直し」
- 歯並び自体を整える「矯正治療」
などを組み合わせ、体に無理のない「噛み合わせ」を再構築していきます。
5. まとめ:体からのサインを無視しないで
体はとても正直です。「痛み」や「違和感」は、「ここでバランスが崩れているよ」と教えてくれる大切なサインです。
もし、今回ご紹介した7つの症状に心当たりがあり、「どこに行っても良くならない」とお悩みであれば、一度お口の中から原因を探ってみませんか?
町田で原因不明の体の不調や、噛み合わせの違和感にお悩みの方は、みどりの森デンタルクリニック町田へご相談ください。 私たちは、「木を見て森を見ず」の治療ではなく、全身の健康を見据えた歯科医療で、皆様の快適な毎日をサポートいたします。