町田市の歯医者・歯科みどりの森デンタルクリニック町田|最小限の治療と最大限の予防をモットーに、根本から治す、本当の歯科治療を追求しています。

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「虫歯になりやすい人」は何が違う?歯科医が教える再発を防ぐ予防の基本

2026.03.03

2026年3月6日_「虫歯になりやすい人」は何が違う?歯科医が教える再発を防ぐ予防の基本

こんにちは。みどりの森デンタルクリニック町田、院長の須藤真行です。

「毎日一生懸命に歯を磨いているのに、また虫歯になってしまった」
「家族と同じような生活をしているのに、なぜ私だけ虫歯が多いのだろう」

日々の診療の中で、患者様からこのような切実なお悩みを伺うことがよくあります。痛い思いをして治療を乗り越え、「これでやっと終わった」と安心したのも束の間、数年後にまた別の歯、あるいは同じ歯が虫歯になってしまう。こうした終わりの見えない治療の連鎖に、深い疲労感や諦めを感じていらっしゃる方は決して少なくありません。

一方で、それほど神経質に歯磨きをしていないように見えるのに、大人になってもほとんど虫歯ゼロという方もいらっしゃいます。この理不尽とも思える違いは、一体どこから生まれるのでしょうか。

多くの方は「虫歯=歯磨き不足、あるいは甘いものの食べ過ぎ」とお考えかもしれません。もちろんそれらも大きな要因ですが、実はそれだけではありません。お口の中に棲んでいる細菌の種類や数、生まれ持った唾液の質、さらには「噛み合わせのバランス」に至るまで、目に見えない様々な要因が複雑に絡み合って、一人ひとりの虫歯リスクを決定づけているのです。

当院では「最小限の治療と最大限の予防」を理念に掲げ、ただ穴が開いた部分を削って詰めるだけの対症療法ではなく、「なぜそこが虫歯になってしまったのか」という根本的な原因を突き止めることを最も大切にしています。
この記事では、虫歯になりやすい方に共通する特徴と、つらい再発を断ち切るために知っておいていただきたい「予防の基本」について、専門家の視点から詳しくお話しいたします。

 

目次

 

1. 毎日歯を磨いているのに虫歯を繰り返すのはなぜか

「一日3回、食後に必ず歯を磨いています」とおっしゃる方でも、虫歯になってしまうことは多々あります。なぜでしょうか。

虫歯は、単に「汚れがついているから」穴が開くわけではありません。お口の中にいる虫歯菌が、私たちが食べた糖分をエサにして「酸」を作り出し、その酸が時間をかけて歯の表面(エナメル質)を溶かしていくという「感染症」の一種です。

歯磨きは、原因となる細菌の塊(プラーク=歯垢)を取り除くために非常に重要ですが、歯ブラシの毛先が届かない歯と歯の間や、奥歯の深い溝、歯と歯茎の境目などには、どうしても磨き残しが生じます。
さらに、人それぞれで「酸に対する歯の抵抗力」や「酸を洗い流す力」が異なるため、同じように磨き残しがあっても、すぐに虫歯が進行してしまう人と、そうでない人に分かれてしまうのです。

つまり、虫歯を防ぐためには、単に「磨く回数を増やす」だけではなく、ご自身のお口の中の環境がどのような弱点を持っているのかを知り、そこをピンポイントで補う対策が必要になります。

 

2. 「虫歯になりやすい人」に共通する3つの特徴

では、具体的にどのような条件が重なると虫歯になりやすくなるのでしょうか。歯科医学の観点から、大きく3つの特徴をご紹介します。

お口の中に潜む「虫歯菌の数と種類」

私たちの口の中には何百種類もの細菌が存在していますが、その中でも虫歯の原因となる代表格が「ミュータンス菌」です。
この菌の数は、実は生まれたときから決まっているわけではありません。主に乳幼児期に、周囲の大人から唾液を介して感染すると言われています。お口の中のミュータンス菌の割合がもともと多い方は、少しでも糖分を摂取するとすぐに強力な酸が作り出されるため、相対的に虫歯のリスクが高くなります。

歯を守る強力な味方「唾液の質と量」

唾液は、ただ口の中を潤しているだけではありません。虫歯予防において、極めて重要な役割を果たしています。
一つは「自浄作用」といって、食べかすや細菌を洗い流す働きです。もう一つは「緩衝能(かんしょうのう)」と呼ばれる、酸性になったお口の中を中和し、溶け出した歯の成分を元に戻す(再石灰化)働きです。
もともと唾液の分泌量が少ない方や、ストレスやお薬の副作用で口が乾きやすい方は、この防御システムがうまく働かず、酸が歯を溶かす時間が長くなってしまいます。

盲点になりやすい「食生活の習慣(ダラダラ食い)」

おやつの「量」よりも気をつけたいのが、食べる「頻度」と「時間」です。
食事や間食をするたびに、お口の中は一気に酸性に傾き、歯が溶け始めます。その後、数十分かけて唾液が中和してくれるのですが、飴やガムを常に舐めていたり、甘い飲み物をチビチビと飲み続けたりする「ダラダラ食い」をしていると、唾液が中和する隙がありません。
お口の中が常に酸性の状態に保たれるため、どんなに歯磨きを頑張っても、歯は確実に溶け続けてしまいます。

 

3. 見落とされがちな原因「噛み合わせ」と虫歯の深い関係

ここまでは一般的な虫歯の原因についてお話ししましたが、当院が診療を行う中で非常に多く目にする、もう一つの重大な原因があります。それが「噛み合わせの不調和」です。
一見、虫歯と噛み合わせは無関係のように思えるかもしれませんが、実は密接に結びついています。

過度な力が歯に見えないヒビを入れる

私たちの顎の力は想像以上に強く、無意識の食いしばりや歯ぎしりでは、ご自身の体重ほどの荷重が歯にかかると言われています。
もし噛み合わせのバランスが崩れており、特定の歯だけに集中的に負担がかかっているとどうなるでしょうか。その歯には、ミクロン単位の目に見えない微小なヒビ(マイクロクラック)が無数に入ってしまいます。

虫歯菌は非常に小さいため、このわずかなヒビの隙間から歯の内部へと容易に侵入します。表面は綺麗に磨けているのに、歯の内部で虫歯が広がってしまうケースや、詰め物と歯の境目に過剰な力がかかって接着剤が破壊され、そこから細菌が入り込んで再発する(二次カリエス)ケースは、この「過度な力」が根本原因であることが多いのです。

歯並びが清掃性に与える影響

また、歯並びが乱れていると、歯と歯が重なり合った部分にどうしても歯ブラシが届きにくくなります。そこにプラークが長期間滞留することで、虫歯が進行しやすくなります。
「歯並びが悪いから虫歯になりやすい」というのは事実ですが、それは単に「磨きにくいから」という清掃性の問題だけでなく、「噛む力が特定の歯に偏ってしまうから」という力学的な問題も同時に孕んでいるのです。

 

4. 「削って詰める」だけでは終わらない根本治療のアプローチ

虫歯になってしまった部分を削り、金属やセラミックで補う。これは確かに必要な処置です。しかし、もしその虫歯の原因が「特定の歯に負担が集中する噛み合わせ」であった場合、ただ削って詰めただけではどうなるでしょうか。
しばらくすると、今度はその詰め物が割れたり、詰め物の下で再び虫歯が再発したりして、結局はさらに大きく歯を削ることになります。この連鎖の行き着く先は、「抜歯」です。

当院では、こうした悲しい連鎖を断ち切るために、穴の空いた歯だけを見るのではなく、お口全体を一つの器官として捉える包括的な診断を行っています。

  • 生活習慣のヒアリング:食生活の乱れや、無意識の食いしばりなどの癖がないかを確認します。
  • 精密な診査・診断:必要に応じて、唾液の性質を調べる検査や、専用の機器を用いて噛み合わせの力のバランスを三次元的に解析します。
  • 力のコントロール:特定の歯に負担が集中している場合は、必要最小限の噛み合わせの調整を行ったり、就寝時の負担を和らげるアプローチをご提案したりします。

原因を取り除かずに結果だけを修復する対症療法から脱却し、なぜそこが悪くなったのかを追求し解決することこそが、私たちが考える「本当の歯科治療」です。

 

5. 一生ご自身の歯で食事を楽しむための予防習慣

虫歯の再発を防ぐためには、歯科医院での治療が終わった後からが本当のスタートです。ご自宅での「セルフケア」と、歯科医院での「プロフェッショナルケア」、この両輪が揃って初めて、一生モノの健康な歯を守ることができます。

ご自宅では、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを活用し、細菌の塊であるプラークを物理的に落とすことが基本です。そして、フッ素入りの歯磨き粉を使用して歯の質を強化し、ダラダラ食いを避けて唾液がしっかりと働く環境を作ってあげてください。

しかし、どれほど丁寧にセルフケアを行っていても、ご自身ではどうしても落としきれない汚れ(バイオフィルム)や、気づかないうちに変化していく噛み合わせのズレは必ず生知します。
だからこそ、痛くなる前に定期的に歯科医院へ通い、専門の機材によるクリーニングを受け、お口全体のバランスが崩れていないかプロの目でチェックしてもらうことが不可欠なのです。

虫歯は、防ぐことができる病気です。
「自分は虫歯になりやすい体質だから仕方ない」と諦める必要はありません。ご自身のリスクを知り、正しい対策を打つことで、再発の恐怖から解放された快適な毎日を送ることができます。

私たちみどりの森デンタルクリニック町田は、患者様がご自身の歯で生涯にわたって美味しく食事ができるよう、その場しのぎではない、未来を見据えたサポートをお約束します。
町田で虫歯予防や、繰り返すお口のトラブルを根本から解決したいとお考えの方は、どうぞ安心して当院へご相談ください。
スタッフ一同、あなたのお口の健康を全力で守り育ててまいります。

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者情報

みどりの森デンタルクリニック町田 院長 須藤真行

院長

須藤 真行 | Masayuki Sudo

医療理念「最小限の治療と最大限の予防」を掲げ、2001年より予防中心の歯科医療に従事。虫歯や歯周病の根本原因である「細菌」と「噛み合わせ」の両面をコントロールすることで、再発を繰り返さない健康なお口づくりを追求。本当に口腔内の健康を求める方を全力でサポートしている。

【経歴】

【資格・学会】

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