正確な診査診断

「歯が痛くて歯医者に行ったのに、特に異常はないと言われた」
「ずっと同じ治療を繰り返しているけど、いつまでたっても治らない」
「治療をしてもらったのに、痛みが消えない」
こんな経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
お口の中の痛みの原因は本当にさまざま。たとえ同じ症状であったとしても、患者さまによってその原因は全く異なります。
だからこそ、痛みの原因は何であるかという診査診断はとても重要で、これを見誤ってしまうといつまでも治らないばかりか、場合によってはより歯を悪くしてしまうことも起こりえます。
当院では、治療の負担を最小限に抑え、また治療の効果をできるだけ長持ちさせる治療法を選択するためにも、治療前には綿密な検査を行い、より確実な治療を心がけております。
一般的な歯医者に比べ検査する項目も多く時間もかかるかもしれませんが、事前にあらゆる可能性とリスクを把握したうえで万全の体制で治療を開始したいと考えております。
検査により、本当の問題が分かった例
奥歯がしみて、冷たいものが飲めない患者さん
この患者さんは長い間、「奥歯がしみる」という症状に悩まれていた方です。
他医院でしみ止めの薬を塗る治療をしてもらったけれども効果がなく、もう歯の神経を取るしかない。と言われたため、神経を残せる方法はないかと当院に来院されました。
一見、歯並びはキレイですし、虫歯や歯周病になっている様子もありません。
そこで、歯がしみている本当の原因を突き止めるため当院にて総合検査を行ってみると・・・
咬ませた状態![]() |
模型検査診断![]() |
かみ合わせ模型診査により下顎位を本来の位置へずらすと
奥歯しか当たっていないことが分かる。
一見問題のなさそうに見えた「かみ合わせ」がズレていることで奥歯に負担がかかり、しみるという症状を出していることが解りました。
結果、当院にて噛み合わせ治療を行うことで、歯を削ったり神経を取ったりすることもなく症状を抑えることができました。
間違った治療・繰り返す治療を防ぐために
正しい治療を行うためには、正しい診査診断が必要です。
そして、正しい診査診断を行うためには、精密で正確な検査によるデータが不可欠です。
一般的に保険治療で行われている検査でもある程度の情報を得ることはできますが、上記のようなかみ合わせ検査は残念ながら保険治療では認めらていません。よって、歯がしみる本当の原因に気が付くことができず、抜く必要のない歯の神経を抜くことになってしまうのです。
原因を除去しないまま治療を行っても、歯はどんどん悪くなる一方です。 いち早くその原因を突き止め、まずは治療の繰り返しの悪循環から抜け出すことが大切であると考えています。
診査診断のための設備
CT

当院では、必要と判断された患者さんにCTによる解析を行っております。
歯科用CTは3次元(水平・垂直・奥行)で撮影出来るため、見たい断面を自在に表示しながら、今まで十分ではなかった事項についてもより詳細かつ正確に診断出来るようになりました。
平面画像ではわからなかった歯やあごの骨の詳細な立体構造や神経の位置などを精度高く把握することができるため、より適切な診断・治療が可能になります。
親知らずの抜歯やインプラントなどの外科手術を行う際は特に、CT解析は必須です。
CTを完備していない医院では、大学病院・提携クリニックでの撮影が必要なため、撮影までの期間が長くなったり別途日程の調整が必要な場合がありますが、当院はCTを完備していておりますので、撮影や診断が速やかに行えるだけでなく、他病院への紹介状料や撮影依頼料が不要な分、患者さんの負担費用も低コスト(¥15,750/税込)に抑えることができます。
撮影時間は、約19秒という短時間です(撮影部位や撮影画像等によって異なります)。CT撮影は保険外となりますが、正確な治療計画を立てるために役立てておりますので、ご希望の方は、スタッフにお声掛けください。
マイクロスコープ

マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えないような小さなヒビや虫歯も見つけることが可能になります。
このようなヒビや病変を見落としてしまうと、痛みが取れずに治療が長引いてしまったり、せっかく治療した歯がすぐにまたダメになってしまい、後悔することになりかねません。
特に、一度根管治療を行って神経を取った歯はもろくヒビが入りやすい状態になっているため、根管治療を繰り返しても症状が治まらないような場合にはマイクロスコープによる入念なチェックが必要です。
また治療後、その部分がしっかりと治癒したかどうかのチェックツールとしてもマイクロスコープはとても有効です。
CADIAX(キャディアックス)

CADIAX(キャディアックス)とは、口を開けた際や、咀嚼(そしゃく)中に、顎関節がどのような動きをするのかを細かく解析するための装置です。
口を開けたり閉じたりしている時、顎が本来あるべき位置から何ミリずれているかといったことがコンピューター上でリアルタイムに把握できます。
かみ合わせ治療において非常に重要となるのが、その人本来の正しい噛み合わせの位置はどこにあり、今現在その噛み合わせの位置からどのぐらいズレているのかといった数値を正確に把握することですが、この測定は実はとても難しいことでもあります。
事実、かみ合わせ治療はどこの歯科医院でも掲げているかと思いますが、その多くは歯科医師の経験と知識に頼って治療を行なっているのが現状で、データや数値での把握は出来てないことがほとんどです。
CADIAXを使用することでそういったかみ合わせデータを3次元で細かく測定し、数値として算出することができますが、この装置は取扱いが難しく高度な技術と知識を要するため、日本では導入している歯科医院は数件しかありません。
当院では噛み合わせ治療を行う際には必ずCADIAXを使用したかみ合わせ検査を行っております。
かみ合わせ総合検査
セファロ撮影(5,000円)
セファロを撮影では、頭蓋と顎の位置関係や咬みあわせの高さなど、様々な事が診査できます。
模型検査(5,000円)
口腔内を口腔外へ表現します。咬合器に装着し、口腔内ではみることの出来ない角度から様々な事を診査します。
歯ぎしり検査(5,000円)
夜間に使用して頂き、「歯ぎしり」等を調べます。
歯ぎしりはだれもがやる行為ですが、歯にダメージを与える歯ぎしりと、そうでない歯ぎしりがあります。
顎機能検査(50,000円)※2回目以降 30,000円
顎の状態を検査します。顎の位置が悪いと、虫歯にも歯周病にも、さらには顎関節症にもなりやすくなります。
顎関節の中は目に見えないため、非常に有益な検査になります。
CADIAX(キャディアックス)
患者さんのお顔に専用の機器を装着し、顎の動きをリアルタイムで正確に把握する測定器です。
口を開けた際の動きや、咀嚼(そしゃく)中の動きなどを細かく解析し、歯科技工物の作製に役立てることができます。
リスク検査
サリバテスト(唾液検査)

虫歯リスクを測定するための検査です。
検査では、唾液の量や中和力(お口の中を酸性から中性に戻す力。再石灰化を促進し溶かされたエナメル質を修復する)虫歯の原因細菌の数などが分かります。
例えば、唾液の量が少ない方の場合は食後にキシリトールガムを噛むなどして唾液の質を上げる対策が効果的ですし、虫歯の原因細菌自体は少ないのに虫歯になってしまう方の場合は、歯ぎしりや食いしばりの習癖のチェックや食事指導が必要になります。
また、虫歯菌の多い方はメンテナンスをしても再発してしまう可能性が高いため、まずは3DS除菌などを行って虫歯菌の量自体を減らすといった対策も必要になるでしょう。
「毎日、しっかりと歯を磨いているんだけど虫歯になってしまう…。」という方は、そもそも体質が虫歯になりやすい体質であるということも考えられます。 ご自身のお口の中の環境や体質を把握することで、最小限の費用と労力で快適な口腔内環境を維持することができるようになります。